確認して、山の危険ないきもの
キャンプやハイキングなど山に行く時に、出くわす危険ないきものってどんな感じなのか不安ですよね。
そんな山の危険ないきものについて、危険性と対処方法をやんわりと紹介します。
危険ないきもの

来週ハイキングに行くんだけど、この時期はいろんな動物いるよね?

おやおや、お誘いじゃなくて質問相手かしら?
冬以外はどの動物もエサさがしに必死ですわ。

ニュースでもよく熊がおそってきたりとか。

せいぜいエジキにならないようにお気をつけあそばせ。

イメージできちゃうだけに、言い方悪っ。
楽しいハイキングが地獄絵図と化さないためにも危険ないきものについては知っておきましょう。
山に行く時は、必ず「長袖」「長ズボン」を着ましょう。「白い帽子」もあればよりいいです。山の動植物から体を守ることが重要です。
動物
熊
山の中で出会う危険ないきものと言えばまずは熊です。
ヒグマ

北海道に生息。雑食で基本的に植物を好みます。
大きいものは3m超えで人を襲うこともあり、肉を食べることがありますから危険度ナンバー1です。
ツキノワグマ

本州と四国に生息。雑食で基本的に植物を好みます。
子育てシーズンに遭遇すると、防衛本能で攻撃してきますから危険度が増します。
対策
熊よけの鈴や笛
音で人間の到来を熊に知らせます。基本的に熊は逃げますが、子熊の近くだったり人間が怖くない場合は逆効果となることもあります。
遭遇してしまったら、絶対に目をそらさないで、ゆっくりと後ずさりして離れていきましょう。熊に向かって声を出しながら下がれればなお良いです。
それでもこちらに近づいてくる場合は、手持ちのカバンやリュックを熊と自分の間に置き、ゆっくり後ずさり続けます。熊が興味を示して置いたものをあされば時間が稼げます。
どうしようもない場合は、カバンやリュックで首から頭を守りながらその場にうつ伏せになります。
決して背中を見せて走ったり、こちらから好戦的な態度をとってはいけません。熊の運動神経はかなり高く、ニュースで流れる武勇伝は奇跡なのです。
蛇
山の中で出会う危険ないきもの、次は蛇です。
マムシ

日本各地に生息。ヤブの中や水辺にいることが多い。
熱を感知して攻撃してきますから、半ズボンの時などは注意してください。
攻撃的で咬まれるとかなり強い毒が回ります。早急に血清を射たないと死亡する可能性が高いです。
見つけたら、絶対に近づかないように。危険な場所には注意するように看板が立っていることが多いです。
ヤマカガシ
Wikipedia
本州、四国、九州などに生息。
この蛇の毒は強烈で特効薬はありません。咬まれると大変危険です。
おとなしいタイプで、威嚇で相手に警戒させ追い払うといった行動を取ります。威嚇されたらスッと離れましょう。
あと沖縄にはハブがいます。大型の蛇なので咬まれるとかなりの毒量を出し命の危険性がありますが、近年は血清を射ち助かるケースが多いです。
猪

知能は高く、人間を怖がらないことが多くなってきました。下あごに大きい牙があります。1.8mで180kgの巨体を持つものもいて、突進されるとお相撲さんかアメフト選手以上のタックルをかまされます。
牙が突き刺さるとかなりの深手を負わされ出血多量で死亡させられる場合もあります。噛まれて骨を砕かれることもあります。
出会ったら付近に子供の猪がいないか確認しましょう。いたら親が興奮して攻撃してくる可能性があります。ゆっくり後ずさりして離れていきましょう。
猿
ニホンザル

知能はとても高いです。本州、四国、九州に生息。
集団で生活しています。声で刺激したり目を合わせると攻撃してきますから、注意してください。
走ったり、荷物を置いて逃げるのはこの場合はNGです。
目をそらして、ゆっくりと離れましょう。猿よけスプレーがあれば噴射しながら離れましょう。
虫
山の中で出会う危険ないきもの、次は虫です。
蜂
スズメバチ

ご存知のスズメバチです。
攻撃的で毒も強いですから、見つけたら離れましょう。手や棒などで払いのけると攻撃スイッチが入り大群を呼び寄せます。
近くに巣があると防衛本能で攻撃してきますから、巣のありそうな場所や人の通った跡がない場所には近づかないことが大事です。
刺されたら刺された所を洗いながら毒を絞りだします。気分が悪くなりめまいなどしますが、すぐに救急車を呼び病院にいきましょう。
アナフィラキシーショックにも注意が必要です。
Wikipedia
アシナガバチ

おとなしいタイプです。毒もそんなに強くありませんが、アナフィラキシーショックには注意が必要です。
虻

日本各地に生息。
暑い時は日中にはほとんど活動せず、夜中に活動します。日中は木陰に注意しましょう。
活動している時は、下半身を狙ってきますから半ズボンの時などは危険です。ズボンの上からでも刺して吸血します。
刺されたらパンパンに腫れ上がりしばらくは痛みも続きます。
ブヨ(ブユ)
Wikipedia
これも刺されると痛みとかゆみが襲ってきます。
集団で襲ってくることもあり、注意が必要です。
マダニ

マダニは日本各地に生息。草むらや動物の毛の中にもいます。
何より恐ろしいのは多くの病原菌の感染を媒介することです。
マダニは噛みつくと牙を皮膚に食い込ませて離れません。無理に離そうとすると、マダニ本体が潰れさらに病原菌が放出される可能性があります。
噛みつくと吸血しながら病原菌を人の体に送り込みます。感染して死亡する病原菌も多くあり、ニュースを騒がせています。
山の中では長袖長ズボンが鉄則になっているのはマダニ対策も大きいのです。
ムカデ

日本各地に生息。大きいものは毒も強いです。
湿気の多い枯れ葉の下などにいます。
噛まれたら水で患部を洗い流し、冷やしながら病院にいきましょう。
アナフィラキシーショックにも注意しましょう。
環境の変化で

近年の異常気象や人間の経済活動の影響で、山の動物の生活圏も変化しました。
危険ないきものがより一層山の中で生き延びづらくなり、えさを求めて、えさのある場所にやって来るのです。
危険ないきものもまた生き延びるために、あらゆる経験をして今にいたります。
人を防衛本能で襲った結果、簡単にえさを獲得できた記憶があれば何度でも繰り返し襲ってきます。
環境の変化が、危険ないきものに新しいえさの獲得方法を学ばせたのです。
無理はしないで

危険ないきもののいそうな場所には近づかないようにするのが一番です。
動物に遭遇した場合、それが子供だったら要注意です。必ず親が近くにいて子供を守りにくると考えて行動しましょう。
ゆっくりとその場所から離れてください。
突然動物が目の前に現れたら気が動転します。しかしそれはお互い様なのです。絶対に相手を見失わないようにだけはしておきましょう。
熊の場合は、やはり首と頭を守りながらその場所に伏せるのがいいです。
熊を殴ったとか武勇伝めいたニュースもたまにありますが、タイミングが良いだけでは熊に勝てません。
最後に
危険ないきものにとっては、人間こそが危険ないきものですから、防衛本能が働くのです。
近年のソロキャンプ人気も山のいきものに過剰な刺激を与えています。
ソロキャンプについてはこちらをご覧ください。
過剰な行動はつつしみ、生活圏を尊重して山の中を散策しましょう。